ロータリーエンコーダーとは

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特許取得の開発品「フィルムスケール」の概要

東京都上池袋にある「株式会社 大山光学」は、特許を取得するフィルムスケールの開発に成功しました。こちらでは、フィルムスケールを内蔵するユニット「エンコーダー」の概要と、その構造をご説明します。

エンコーダーの特長

「エンコーダー」とは、回転の機械的変位量を電気信号に変換することで、位置・速度などを検出するセンサです。軸の回転位置を検出するタイプを「ロータリーエンコーダー」、直線の機械的変位量を検出するタイプを「リニアエンコーダー」といいます。なお、エンコーダーには「アブソリュート型」と「インクリメンタル型」の2種類があります。

  1. 軸の回転変位量に応じて出力
  2. アブソリュート型のみ起動時の原点復帰が不要
  3. 回転方向も検出可能
  4. 選択肢が豊富な出力形式と分解能を有する

検出原理

エンコーダーには、移動量に応じた数のパルスを出力する「インクリメンタル型」と、検出位置の絶対位置をデータ出力する「アブソリュート型」の2種類があります。

インクリメンタル型
【定義】
インクリメンタルエンコーダーは、測定ステップごとにHIGH/LOWの電気パルス信号を生成。測定値は外部から計数し、信号をカウントすることで速度や距離、その他のスケールが検出されます。
【特長】
  • 無接触検出で、静止時でも検出出力を維持可能
  • スリットのディスク製作に写真技術を用いることで、高精度・高分解能が実現できる
インクリメンタル型
【構造】
軸と光学パターンが書き込まれたディスクが回転することで2ヶ所のスリットを通過する光が透過、遮断されます。それぞれの光が電流に変換され、2つの矩形波出力として出力。また、基準位置を任意に選ぶことができるほか、回転量の計数に制限がありません。
アブソリュート型
【定義】
アブソリュートエンコーダーは、それぞれのシャフト回転位置をユニークコード化された絶対的な測定値を供給します。
【特長】
  • ディスクは出力信号数と同数の光学トラックを持つ
  • それぞれ角度に対応する角度値が2値のコードにより明暗の模様になっている
  • 出力信号はエンコーダーの回転角度の現在値を示し、インクリメンタル型のようにカウンタを組み合わせる必要がない
アブソリュート型
【構造】
軸と光学パターンが書き込まれたディスクが回転すると、そのパターンに沿ってスリットを通過する光と遮断される光に分かれます。透過した光は電流に変換され、ゼロ位置を座標原点にした回転角度がデジタルで出力されます。起動時の原点復帰は不要です。